季節の草花と一緒にお茶でも

理系研究職の傍ら、茶道・ガーデニング・料理など日々の暮らしを綴っています

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着物で春のお茶会 ⑥ 40年前の反物と60年前の名古屋帯

今年できなかった初釜の代わりに、少人数に分けての「春のお茶会」を師匠が開いて下さいました。

師匠直々「続き薄茶」のお点前をして下さいました。

師匠のお点前はなんと優雅なこと。歩き方、座り方、お道具の清め方。。。全てが美しかった。

お濃茶は各服点で頂きました。お抹茶とお菓子を頂く時だけマスクを外し、その際は一切の会話は禁止。その日は気持ちのよい春風が吹くお天気だったため、窓は常時開けており、空気交換はバッチリでした。

和菓子はこの日のために師匠が特注して下さったきんとんで、銘は「山笑い」。

 

御掛け軸は

露衣風心

露を衣とし風を心とする自然と一体になった、執着のない清々しい境遇という意味です。 心清らかになるいい禅語です。

 

そしてこの日は私が初めて仕立てたお着物の初披露でした。

 

jardinage.hatenablog.com

 春のお茶会にギリギリ間に合いました! お店でたとう紙を開けてビックリ。かわいくて綺麗で、幸せな気分になりました。そしていくつか候補の帯を持っていき、悉皆屋さんご主人にこの着物に合う帯を選んで頂きました。

私の無知ぶりに少々呆れつつも、帯について教えて頂きました。

「着物に合わせる帯は、色だけでなく格も大事なのですよ」と。

色だけの基準でバイセルでいくつか帯を購入してしまいましたが、全て「この小紋には合わない」とダメだしされてしまいました。(´・ω・`)

仕立てた小紋京友禅

・ 色はいいけど、柄がカジュアルすぎるから ✖(濃紺の麻の葉の柄。 袋帯

・ 色が ✖(ベージュの七宝柄 名古屋帯

 

「合う」と太鼓判を押されたのが、私の第一候補の西陣織の名古屋帯でした。

この帯は母が20代の頃、京都でお茶を習っていた際に誂えたものです。なんと60年前のものです。やっとお披露目ができました。

誂えた小紋と帯の組み合わせはこんな感じです。

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かわいい~~~ 幸せ気分です。

40年前の反物(京友禅)から仕立てたと思えないきれいな出来栄えでした。

帯も60年前と思えないほどしっかりしています。

両方とも今ではほとんど見かけない柄だそうです。

 

そして。。。




うしろ姿にしわが寄ってしまったり、相変わらず帯揚げが上手にできないのが気になります。

この名古屋帯は少し私には短くて、結ぶのに大変苦労しましたが、この小紋に合ってよかった。

 

師匠も大変喜んで下さいました。

「亡くなった母も喜んでいると思うわ~ 仕立てて下さってありがとうね」と。

そして

「このぐらい明るい柄の方が合っているわよ。いつも地味なんだから。。。」

そうですね。。。

色々事情があるんです。。。

 

お茶の帰り道。お仲間が

「もうすぐ単衣の時期よね~」

えっ! 単衣ですか!

私、単衣の着物持っていないんだけど。。。6月からどうする!?

着物修行はまだまだ続きます。

 

それではまた。

ごきげんよう

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