今年のGWの大イベントはお茶会でした。
師匠が席主となり社中全員がそれぞれ大事な役割を担いました。
私がここで詳細に述べることはできませんが、大変勉強になりました。
何が勉強になったって?
お道具の勉強やお運びのやり方を勉強したこと?
そんなことではありません。そのような知識ややり方のマスターだなんて大したことではありませんでした。
お互いを思いやる心。
己の立場や役割を認識し、真摯にその仕事を向き合うこと。
自分のことだけではなく、お茶会全体の雰囲気を察知し、今やるべきことを自分の力量範囲内で動くこと。
などなど。
最初、私は「お運びはそれほど難しくない」と
正直ちょっと思っていました。ほんの少しだけですけど。
聞かれもしないお道具の知識なども一生懸命勉強しました。それはそれで勉強したことは無駄ではなかったのですが、それ以上に勉強したことが「己の立場や役割を真摯に担うこと」でした。当たり前でわかっていたことなのですが、改めて感じました。
水屋(お台所のようなところ)は完全に裏方でお客様には見えないところですが、水屋や誘導担当はお茶名をとられた先生級の方達です。ずっと私達お運びチームを支えて下さいました。水屋と誘導が上手く回っていないと、お茶会は成り立ちません。
和菓子をお懐紙の上に準備された年配の先生(別の社中)は半日そのお仕事を担当されました。簡単に思える仕事ですが、私達お運びが持ちやすいように懐紙やお菓子の向きを考慮して下さっておりました。そして空いた時間に空き箱を丁寧につぶし、重いものを乗せてできるだけぺっちゃんこになるように片付けておられました。合間に私達に着物やお稽古の楽しいお話もして下さいました。そのお気遣い、大変勉強になりました。
ここでは言いつくせないほど充実した楽しい一日でした。
両親と家族もお茶会に来てくれました。高齢の両親のために近くのホテルをとり、私と娘も一緒に泊まりました。母は前日夜まで
「自分で着付けする!? やめて。恥ずかしいじゃないの! すぐにホテルの美容室を予約しなさい!」と何度も言うので困りました。
「もう言わないで! 社中の方がお直しして下さるから!」と喧嘩になりかけてしまいました。
さて、母が大反対した着付けです。
お稽古仲間のTさんが微調整して下さいました。(帯締めが緩かった)
写真は一日動き回った後のちょっと気が抜けた姿です。裾つぼまりがなくなっていました。お茶会会場でTさんが撮って下さいました。
写真では柄がはっきり見えませんが、
京友禅の茶屋辻文様の金駒刺繍の訪問着。
草履は前坪が赤い京都風。横浜高島屋で購入。予算をはるかに超えるお値段でしたが歩きやすかった。上級者の方が「赤い前坪だなんてはんなりじゃないの~」と褒めて下さいました。中級の私が履く草履ではないと思い、ブランド名は言えず。
着物の色が落ち着いた色なので、帯はお目出度い柄で華やかにしました。どこかの雑誌で「50代は黒地の帯でお洒落を」というのがあったので、今回は黒地にこだわりました。
帯は終日背中にピタッとくっ付いていていい感じと思ったのですが、写真を見ると気持ちもう少し上の方が良かったかな? 後襟はもう少し寝かしたかったな。
おはしょりは「おはしょり芯」を使ってみました。何人かから「おはしょりがきれいだね」と言って頂けたので効果があったのかな?
お茶会中は厳しい目で見ていた母ですが、当日夜、
「着物は似合っていたわよ」
と一言。お茶会自体はとっても楽しかったらしいですが、「上手に着付けしたわね」はありませんでした。
母と着物の話はできません。
今回のお茶会で、もっと茶道を勉強したくなりました。そしてもっと着物が着たくなりました。水屋担当を目指してこれからのお稽古に精進しようと思います。
それではまた。