淡交社出版の月刊誌「なごみ」の2020年12月号に茶懐石料理が特集されレシピまで記されておりました。
一品ずつ挑戦してみようと思い立ちました。
茶懐石の最初には「折敷 おしき」と呼ばれるお盆に一汁三菜(飯、汁、向付(刺身など))がふるまわれます。その後、煮物、焼き物と続きます。
私はご飯は毎日土鍋で炊いており、ある程度自信があります。
そこで、煮物椀を作ってみることにした。(汁、向付を飛ばしてしまいますが)
課題は
「蓮根蒸し仕立て」
「真蒸 しんじょ」とも呼べるかもしれません。
「真薯」「糝薯」「真丈」とも記します。「しんじょう」とも呼ぶことがあります。
魚などのすり身を山芋や卵白と混ぜ合わせ、蒸したり、揚げたりする調理です。なごみで紹介されているのは山芋などを使っていないので、「蒸し仕立て」と書いてあるのでしょうか。
なごみのレシピはこちら ↓
<材料>
・ 蓮根 おろし器またはミキサーでおろす
・ 甘鯛 あらかじめ塩を振っておき、真蒸の下において蒸す
・ 海老 みじん切りか、ミキサーにかける
・ 雲丹
・ 松の実
・ 銀杏 水煮缶が便利
・ 塩少々
・ 出汁
・ 本葛 あらかじめ出汁で溶いてから加える
・ 柚子皮 細く切り、最後にお椀に添える
・ 舞茸 あらかじめグリルなどで焼いてから出汁で煮る。
材料は少しアレンジしながら作りました。
<Jardinage流アレンジ>
・「松の実」は息子が花粉症のため用心して、用いず。
・ 甘鯛は刺身用の切り身を使用。塩も振らず、蒸さずにそのままお椀に入れた。
・ 雲丹は瓶詰を使用。なごみで書かれた分量を入れると味が濃く色もオレンジになりそうだったので1/5程度しか加えなかった。
詳しくは淡交社出版2020年12月号の「なごみ」をお読みになって下さいませ。
さて、私の結果です。
1回目
笑っちゃいますよね。。。
・甘鯛、雲丹、海老、松の実を加えず。(海老は息子が嫌いなため)
・そもそもお椀との比率が合わない。
・銀杏を近所の方から頂き、フライパンで煎った。時間がかかった。
・以前、水無月を作る時に買っていた本葛が残っていたのでそれを使った。葛を加えた時、「なにか間違えた! 白く濁った!」とびっくりしてしまったが、すぐに透明になった。
葛ってそういうものだと知らなかった。。。
・柚子の皮 家にあった乾燥のものを使用。小さいし、全く香り立たず。
2回目
・ 冷凍庫に残っていた海老を息子にばれないように細かく刻んだ。(結局バレた)
・ お正月の残りの数の子を添えてみたが、センスなし。
・ 本物の柚子を添えた。一気に香りが良くなったが、幅が広すぎ。これもセンスない。。。
・ 三つ葉を加えることで、見映えよくなった。しかしなんだかな~という感じ。
・ 写真映えするように、折敷を購入。
三回目
・ 瓶詰の雲丹を入れた。大人の味というか深みがでた。
・ 刺身用の甘鯛を入れた。刺身用なので蒸さずにそのままお椀に入れ、その上に蓮根真蒸をのせた。
・ 銀杏は水煮の缶詰を使用。楽だわ~
・ 柚子皮はできるだけ細く切った。
・ 三つ葉の代わりに菜の花を(季節ね!)。
結果的には段々美味しくなってきました。自画自賛です。。。
松の実と本物の雲丹を使ったらもっと美味しくできたのかもしれません。
娘は3回とも試食に付き合ってくれましたが、息子は1回目のみ。
1回目に銀杏を入れたことから拒否反応。
彼の通学路には秋には大量の銀杏が落ち、臭うの臭うの。。。
受験生の母だった私にとっては「懐かしい」香りであるものの、本人らにとっては毎年嗅ぐわけで、「嫌い」になったらしい。やんちゃな数人の小学生男子はわざと銀杏を踏みつけて登校するものだから、靴箱からは強烈な臭い。。。
そのたびに先生が怒る(笑う?)。。。
さすがに私も蓮根真蒸、飽きました。
本物の味を頂いたことがないので、これが及第点なのかどうかわかりませんが、これにて「蓮根真蒸」は一旦終了です。
次は「吸物椀」に挑戦します。
それではまた。